精液に若返り効果がある?

「精液を飲むと肌がきれいになる」は都市伝説か?

かなり古くから、女性が男性の精液を飲むと肌がきれいになって若々しく見えるという説がまことしやかに語られています。また真偽のほどはわかりませんが、古代中国の女帝たちは若い男の精液を集めて不老長寿の薬として飲んでいたと言われています。そのくらい昔から精液には神秘的なパワーがあると信じられ、健康に良いものと考えられていたようです。

一方で科学的に分析すれば精液の主成分はタンパク質であり、量もきわめて少ないことから、たとえ飲んだとしても栄養価はゼロに等しく、科学的な根拠はまったくないとされてきました。おそらくは男性側の都合の良い願望でそのように言われてきただけであり、半ば都市伝説に近いものとして片付けられることも少なくありません。

スペルミジンの驚くべき効果

長年、精液の効用については科学的な根拠がなく無意味とされてきましたが、近年の研究で非常に興味深い事実がわかってきました。その一つがスペルミジンという物質の存在です。この物質は納豆やキノコなどの食品に多く含まれるため、健康に良いとして一時ブームになったことがあります。また最近ではミドリムシのサプリも健康食品として人気があり、これにもスペルミジンが多く含まれています。気になる方は「ミドリムシ スペルミジン」で検索してみて下さい。

このスペルミジンという物質には遺伝子を安定させて細胞の損傷を修復する機能があり、細胞の寿命を延ばす効果があることが動物実験で確かめられています。また抗炎症作用やコラーゲンの生成を促進する効果もあり、動脈硬化の予防や美容にも優れた効果があります。これらはすべて科学的な研究に基づく事実であり、スペルミジンを含む食品を摂取し続けるとアンチエイジング効果が得られることは今や常識になっています。

加齢とともに失われるスペルミジン

スペルミジンはもともと我々の体を構成する細胞内で作り出されるもので、細胞が正常に増殖するために欠かせない物質です。ところが歳を取ってくるとスペルミジンを生成する能力が次第に低下し、細胞内のスペルミジンが不足してきます。そうなると細胞は正常に増殖することができず、炎症が起こったり、肌の張りがなくなってきたりします。これがいわゆる老化なんですね。

しかし自分の体内で生成することができなくなれば外部から補給してやればよいわけで、納豆などのスペルミジンを含む食品を摂取すると血中のスペルミジン濃度が増加することは医学的なデータから裏付けられています。スペルミジンは分子量が小さいため小腸から吸収されやすい性質があり、食物として口から摂取することは大変効率が良いのです。

精液はスペルミジンの宝庫!

このように優れたアンチエイジング効果を持つスペルミジンですが、実はどんな食品よりも最も大量にスペルミジンを含むのが男性の精液です。スペルミジンはスペルミンとともにポリアミンと呼ばれる物質の一種ですが、精液中に存在することが最初に発見されました。これらは前立腺から分泌されることがわかっており、「栗の花の匂い」と形容される精液特有の匂いの元になっています。ただ実際はスペルミンやスペルミジンに匂いがあるわけではなくて、それが分解されるときに発生する匂いのようです。実はスペルミン(spermine)やスペルミジン(spermidine)という名称はドイツ語で精液を意味するスペルマ(sperma)から命名されており、精液こそが本家本元だったのですね。ちなみに食品では魚の白子にも多く含まれていますが、もろに精子そのものですね(笑)。

まあ精液を飲むなんてことは普通じゃないので(笑)、普通の人は納豆をたくさん食べたり、ミドリムシのサプリを飲んだりするわけですが、そんな高価なサプリに頼らなくても実は自分の体の中に大量に持ってるんですね。女性が精液を飲むと肌がきれいになるというのは都市伝説どころかれっきとした科学的根拠があったのです。

自分の精液を飲んでも効果がある?

ここまでの話はすべて科学的事実ですから、女性が精液を飲むとアンチエイジング効果があることは間違いなさそうです。ただし不特定多数の男性の精液を飲むのは感染症などのリスクがあり、決しておすすめできるものではありません。信頼できるパートナーとのセックスであれば、精液を飲むことで相手のパワーをもらえるということでしょう。逆に男性は取られるだけになってしまいますが・・(笑)

ところで僕が一番気になるのは、自分の精液を飲んでも同じようにアンチエイジング効果があるのか?ということです。これはかなり難しい問題ですね。常識的に考えると、もともと自分の体内にあったものを飲んでもプラスにもマイナスにもならないように思えます。ここからは推論になりますが、自分なりに次のような仮説を立ててみました。

加齢とともにスペルミジンを生成する能力が低下し、それが老化現象につながることは先に説明した通りです。しかし精液中にはしっかり含まれています。もしなければ「あの匂い」はしないはずです。体内では減っているのに精液にはしっかり残っているのは不思議な気がしますが、もともと生殖というのはすべての生命にとって最も重要なものですから、自分の体を犠牲にしてでも精液には最も良い材料が使われるのです。

スペルミジンは前立腺で生産されて分泌されますが、それは精液を作るためだけに使われて自分の体に取り込まれるわけではありません。つまり大便や小便と同じく、自分の体内にありながら体外に存在するのと同じことです。いずれ射精とともに体外へ排出されてしまいます。言い換えれば女性に与えるためだけに存在しているようなものですね。ですから射精ばかりしているとスペルミジンがどんどん失われて老化が加速することは間違いないのです。もちろん若いときはスペルミジンを生成する能力が高いので毎日射精しても問題はありませんが、歳を取ってからの射精のしすぎは控えるべきです。

ということは、もし精液を出し続けていれば体内のスペルミジンは確実に減っていくだけですが、それを口から取り込むことによって失われたスペルミジンを自分の体内に回収することができます。そしてそれは小腸から吸収されて全身の細胞に行き渡ります。こうやって自分の前立腺で生産されたスペルミジンが全身のアンチエイジングに役立つのではないかと考えられます。

以上はあくまでも仮説ですが、このことを知ってから精液を捨てるのがもったいなく思えてきました。精液は間違いなく優れたアンチエイジング効果を持つ不老長寿の秘薬であり、男性はそれを自分の体で作ることができるのです。たとえ目立った効果がなかったとしても、一度は試してみる価値があると思えてきました。「自分の精液を飲む」で書きましたように、これは男性にとってかなりハードルが高いのですが、アンチエイジングのサプリだと思えば嫌な気はしないですね。長期にわたって飲み続けたら体にどんな変化が現れるのか検証してみたい気がします。

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