尿道・尿道球腺

(ここで使っている図版はすべてWikimedia Commonsで著作権フリー素材として提供されているものをお借りしました。)

尿道=尿と精液の通り道

尿道は膀胱から外尿道口まで続く一連の管で、男性では長さが20~25センチほどあります。通常は尿の排出路として使われていますが、射精時には精液の通り道に切り替わります。下図に男性の尿道を示します。

男性の尿道

尿道は大きく分けて3つの部分に分類されます。膀胱に近い側からそれぞれ尿道前立腺部、尿道隔膜部、尿道海綿体部と呼びます。尿道前立腺部は射精管と合流して精液が混ぜ合わされる部分です。前立腺を出た尿道は尿生殖隔膜と呼ばれる筋肉の膜を通過します。この部分の尿道は最も狭くなっていて、その周囲を外尿道括約筋が取り囲んでいます。そして尿生殖隔膜を通過した尿道は尿道海綿体の後ろ側に膨らんだ尿道球と呼ばれる部分に入ります。そこからペニスの裏側を通って亀頭に達します。亀頭の先端部では尿道が特に広くなっている部分があり、これを舟状窩と呼んでいます。そして最終的に亀頭の先端で垂直の割れ目となって外尿道口が体外に開口します。

尿道前立腺部の前後には内尿道括約筋と外尿道括約筋という2つの括約筋が存在します。このうち内尿道括約筋は膀胱の出口を閉じるもので、不随意筋であるため自分の意思で動かすことはできません。射精時には内尿道括約筋が強く収縮して尿路を完全に遮断するため、精液の専用通路に切り替わります。このため精液が膀胱側に逆流することはありません。また尿道隔膜部にある外尿道括約筋は随意筋であり、これを緩めることによって排尿が可能になります。射精時には前立腺と協調して規則的に収縮を繰り返し、精液の射出を制御するバルブの役割をしています。

尿道球腺=射精に備えて尿道を掃除する

尿道が尿道球に入る部分に左右一対の大豆大の分泌腺が付随しています。これを尿道球腺あるいはカウパー腺と呼びます。その役割は弱アルカリ性の粘液を分泌し、射精に先立って尿道の酸性を中和することと、精液が通りやすいように尿道を潤すことと言われています。カウパー腺液は無色透明の粘液で、俗に「先走り」や「我慢汁」と呼ばれるものです。性的興奮が高まってくると亀頭の先端からジワジワと湧き出してくるのが観察できます。

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